白龍の後継者

帯の苦しさなんて忘れて、私は体育座りをして顔を膝に押し当てた。脳裏に残った記憶と朝食まで格闘し続けた。


「今朝はすまなかった。朝はどうも調子が出なくてつい、あんな言動を…」


あれから1時間。ようやく目を覚ました菖さんは今朝の出来事について私に謝罪する。


別に怒っている訳じゃないんだけど…。あんな無防備な表情されたら誰でも冷静でいられないし。

また思い出して顔が熱くなっていく。格闘していた時間は何だったのか。


「菖さんにはたくさん感謝しています。でも、無防備に私の前に現れないでください。お年頃には目の毒です!」

「善処する」


今の言葉が効いたのか、身を小さくしてとても気まずそうに俯いてしまった。


ちょっと可哀想になってきちゃった。まさかあんなに落ち込むなんて。本気で反省しているんだ。


罪悪感を感じ、菖さんの傍にまで近づいて声をかけた。


「菖さん、そんなに落ち込まないでください。私が言い過ぎました。ほら、美味しそうな朝食ですよ!これ食べて元気なりましょう?」

「なら、食べさせてくれ」

「えぇ!?私が、ですか?」

「他に誰がいる?俺を元気づけたいんだろう?なら、それを行動で示せ。これは命令だ」


落ち込んでいるかと思ったら、今度は怒ってる?

しかも食べさせるって結構ハードル高いような。うぅ、でも、これ以上、菖さんを困らせたくないし、やるしかない…!