「すまない。瑞紀は素直じゃないんだ。許してくれ」
「おい」
二人のやり取りがなんだか、元の世界のことを思い出させる。仲の良い友人や家族と同じように接している。
あやかしと人間は住む世界は違うけど、こうしてみると同じ生き物なんだと実感した。
下を向いていた私の顔は上を向き始めて、少しずつ元気を取り戻していった。
「ようやく笑ったか」
「え?」
「ここに来てから恐怖で強ばった表情をしていた。もしかしたらこのまま、君は闇に堕ちてしまうのではないかと心配していたがもう、その心配は無さそうだな」
深い蒼が私を写すとまたふんわりと優しい笑みを見せた。
再び胸がトクンと鳴る。銀色の髪から透けて見える彼の瞳はまさに海そのもの。深く沈んでも温かい光で私を照らして闇から引き上げてくれそうな。
さっきまでの胸のつっかえは溶けていき、残ったのは優しさのみ。菖さんの優しい心が私を救ってくれたんだ。
まさか二度も助けられるなんて。優しい人だな。
「おい」
二人のやり取りがなんだか、元の世界のことを思い出させる。仲の良い友人や家族と同じように接している。
あやかしと人間は住む世界は違うけど、こうしてみると同じ生き物なんだと実感した。
下を向いていた私の顔は上を向き始めて、少しずつ元気を取り戻していった。
「ようやく笑ったか」
「え?」
「ここに来てから恐怖で強ばった表情をしていた。もしかしたらこのまま、君は闇に堕ちてしまうのではないかと心配していたがもう、その心配は無さそうだな」
深い蒼が私を写すとまたふんわりと優しい笑みを見せた。
再び胸がトクンと鳴る。銀色の髪から透けて見える彼の瞳はまさに海そのもの。深く沈んでも温かい光で私を照らして闇から引き上げてくれそうな。
さっきまでの胸のつっかえは溶けていき、残ったのは優しさのみ。菖さんの優しい心が私を救ってくれたんだ。
まさか二度も助けられるなんて。優しい人だな。


