「今日だけでいいから、僕の気持ちを聞いてほしいんだ。今から言うことは日記に書かなくていい。今日の陽葵と僕の二人だけの秘密にしよう」


「秘密…」



向日葵に視線を落としていた陽葵が、何かを決心したかのように僕を真っ直ぐに見上げた。



「私も…自分の気持ちから逃げない。だから聞かせて、海斗くんの気持ちを」


「…最初、陽葵と出会った時…なんて眩しく笑う女の子なんだろうって思った。明るくて能天気で何にも悩みなんてなさそうで、そんな僕と反対な陽葵に初めから惹かれていた。陽葵の病気を知って、それでも弱さを見せないで強がって笑い続ける陽葵からいつしか目が離せなくなって、初めて陽葵の本音を聞いた時は愛しいと思ったよ。一人で全部抱えて、それでも必死に生きようとしている陽葵のそばに僕はずっといたい。そう思うくらい、僕は陽葵のことが好きだよ」



人生で初めて告白というものをした。


緊張ももちろんあるけど、それよりも相手に自分の気持ちを偽りなく伝えられたことに僕は満足していた。


やっと言葉にしてこの気持ちを陽葵に届けられた。



「…海斗くんは優しいよ。こんな私のそばにいたいって言ってくれたのは、海斗くんが初めてだった。私も、海斗くんが好きだよ」