願うことなら、この先もずっと陽葵と一緒にいられればいいのに。



…だけど、現実はそんなに甘くない。


僕たちには時間が限られている。


だからこそ、陽葵といられるこの時間を少しでも長く希望で溢れたものにしたいんだ。


陽葵がずっと笑顔でいられるように。



「…うん。私が覚えていられなくても、海斗くんを傷つけちゃうとしても、それでも私は海斗くんと一緒にいたい…」



やっと陽葵の本当の気持ちを聞けた気がする。


笑顔と明るさの裏に隠されていた陽葵の本当の気持ちを。



線香花火の火はもうとっくに落ちていた。