「ふぅん。私はね、今散歩してたところなの。初めてこの場所来てみたけど、なかなかいいスポットだね。気に入っちゃった」


「え」



もしかして、これからここに通うつもりなんじゃないだろうか…。


そんなの困る。ここは僕だけの楽園なのに。



そんなことを考えていると、突然女の子はふっと吹き出すと大声で笑い出した。



「あはは、キミ、面白いくらいわかりやすいね。すごく嫌そう」


「そりゃ…ここは僕だけの居場所なので」



笑われたのがなんだか癪に触り、ぷいっとそっぽを向いてそう答える。



「んーじゃあさ、友達になろ!友達なら、キミの居場所に入ってもいいでしょ?」



女の子がずいっと身を乗り出してきて、そのあまりの近さに思わずのけぞる。