「ごめんね、昨日は心配をかけたみたいで。日記とお母さんから話聞いて、反省したよ。昨日の私はどうやら体調が悪いことを隠してでも、キミ…海斗くんに会いたかったみたい。今日はもう回復してるし、退院もしたから安心してよ。お母さんにはすごい怒られて、外出時間もしばらくは二時間しか出ちゃダメって言われちゃったんだけどね」


「…そっか。これからは体調が悪くなったら、すぐに言って。僕も気づけるように心がけるから。陽葵に何かあった時、悲しむ人がたくさんいるってことは忘れないで」


「…ごめんなさい」



珍しくしゅんと反省している陽葵に、持ってきていた鞄の中から手持ち花火のバラエティーパックを取り出して目の前に差し出す。



「反省したならもういいよ。二時間しかいられないなら、その時間を大切にしないとね」


「な、なにこれー！？花火！？」



パッと目を輝かせた陽葵が開けていいかという視線を僕に向けてくる。



「バケツとかも持ってきてあるから、海の方でやろう」


「うん！」