八月も中旬に入り、暑さが目立ってきたように感じる。



「あっつーい!アイス食べたーい!」



隣に座って僕が持ってきた漫画を読んでいた陽葵が、我慢の限界といった様子で寝転がった。



「どっか室内でも行く?」



暑すぎるのもあまり体によくないんじゃないのか。


そう懸念する僕に陽葵はぶんぶんと首を横に振った。



「この場所がいい」


「でもたしかに暑いし、ここでじっとしてても熱中症になるよ」



暑さのせいか陽葵の目が少しとろんとしている気がする。



「でも歩くのめんどくさい。ここでいいよ」