大学を卒業して互いに就職し、学生時代より会うことが少なくなってしまった。
カーテンを開けると、最近目にしていなかった雪が降っていた。
「綺麗……」
うっとり見惚れていると、ピンポン、とチャイムが鳴った。こんな日に誰だろう、とドアを開けると、そこには彼氏がいた。
「よっ」
「よく来たね」
「うん、会いたくなったから」
家に招いてもいないのに自分から来ることなんて初めてだったから、少し嬉しくなった。
「雪なんて、久しぶりに降るね。雪の日って、結構好きなんだよなぁ。三雪って漢字にも入ってるしね」
そう言うと、彼はクスッと笑った。相変わらず、彼の笑顔は優しい。
「うん、私も雪好きだよ」
「なんか、雪が降った日って特別な感じがしない?」
「そうだね、ここらへんは滅多に降らないし」
「じゃあさ、雪が降った日にはショートケーキを食べよう」
「ショートケーキ?なんで?」
「ほら、ケーキって特別な日に食べるじゃん。今日を特別な日にしよ」
彼との思い出が増えるのは、私にとっても嬉しかった。
「そうだね、買いに行こう」
私たちは暖かい部屋を抜けて雪が降る街の中を歩いた。地面についた雪は一瞬で溶けていく。まだ積もっていないけれど、予想ではこの後大雪になるとのことだった。
ケーキ屋さんに着くと、少し甘い香りがした。中に入ると、暖かな空気が身を包み、おしゃれな雰囲気が漂った。
「ショートケーキを2つください」
「かしこまりました」
そう言って、店員さんがショーケースからショートケーキを取り出した。
「お待たせしました」
そのケーキを入れた箱を渡され、彼氏が持ってくれた。
店を出ると、さっきよりも大粒の雪が降っていた。
「今日は積もるかもね」
「うん、積もるといいな」
「積もったらさ、雪遊びしよ」
「いや、小学生かよ」
「いいじゃん。雪だるま作ったり、雪合戦したりしたいもん」
「まだ頭は子供のままだな」
そんなたわいもない話をしながら、雪の中を歩いて行った。
カーテンを開けると、最近目にしていなかった雪が降っていた。
「綺麗……」
うっとり見惚れていると、ピンポン、とチャイムが鳴った。こんな日に誰だろう、とドアを開けると、そこには彼氏がいた。
「よっ」
「よく来たね」
「うん、会いたくなったから」
家に招いてもいないのに自分から来ることなんて初めてだったから、少し嬉しくなった。
「雪なんて、久しぶりに降るね。雪の日って、結構好きなんだよなぁ。三雪って漢字にも入ってるしね」
そう言うと、彼はクスッと笑った。相変わらず、彼の笑顔は優しい。
「うん、私も雪好きだよ」
「なんか、雪が降った日って特別な感じがしない?」
「そうだね、ここらへんは滅多に降らないし」
「じゃあさ、雪が降った日にはショートケーキを食べよう」
「ショートケーキ?なんで?」
「ほら、ケーキって特別な日に食べるじゃん。今日を特別な日にしよ」
彼との思い出が増えるのは、私にとっても嬉しかった。
「そうだね、買いに行こう」
私たちは暖かい部屋を抜けて雪が降る街の中を歩いた。地面についた雪は一瞬で溶けていく。まだ積もっていないけれど、予想ではこの後大雪になるとのことだった。
ケーキ屋さんに着くと、少し甘い香りがした。中に入ると、暖かな空気が身を包み、おしゃれな雰囲気が漂った。
「ショートケーキを2つください」
「かしこまりました」
そう言って、店員さんがショーケースからショートケーキを取り出した。
「お待たせしました」
そのケーキを入れた箱を渡され、彼氏が持ってくれた。
店を出ると、さっきよりも大粒の雪が降っていた。
「今日は積もるかもね」
「うん、積もるといいな」
「積もったらさ、雪遊びしよ」
「いや、小学生かよ」
「いいじゃん。雪だるま作ったり、雪合戦したりしたいもん」
「まだ頭は子供のままだな」
そんなたわいもない話をしながら、雪の中を歩いて行った。