だから駿ちゃんの家で遊んだり、ご飯を食べさせてもらうことも多かった。
でも、たまに休みが取れると必ず傍にいてくれたし、遊びにだってつれていってくれた。
「時間が出来たら会いに行きたいな」
「うん、そうだね。…今日の仕事は午前中に終わりそうだから、花菜ちゃんも仕事が終わったらちょっと出掛けようか」
「いいの?」
「映画に行くのもいいし、天気がいいからピクニックに行くのもいいね」
「あー、どっちも捨てがたいなぁ」
ご飯を食べながら予定を立てて、二人で食器を洗って片付けると、駿ちゃんはパソコンを二つ持ってくる。
ソファに並んで座ると、ローテーブルに置かれたパソコンを開く。
「僕と花菜ちゃんは同じ会社に勤めててね、花菜ちゃんは主にデータ化されてない資料をパソコンに打ち込むって作業を担当してるんだ」
「なるほど」
「今日の分はこれだけど、無理は禁物だよ。あと、分からないことがあったら何でも言ってね」
渡された資料は10枚ほどの量で、私は床に座り直して、髪を後ろで括ってから取り掛かる。