「「あ…。」」
私達の声が重なる。
「海漣、いつからそこに?」
厳しい声で弥編が問う。
「割と最初の方から。私の個宝なら一瞬で移動できるし。」
海漣は私達に背を向けてそう答える。
心なしか、声が冷たい。
「えーっと、なんというか…。ごめんね?」
とりあえず、謝っておくに越したことはないだろう。
海漣が勢いよく振り向く。
「ホントだよ!!実稲の親友は私じゃなかったの!?」
目にはうっすら涙を浮かべている。
「「そんなこと言われても…。」」
再び私達の声が重なる。
海漣の頬が膨らむ。
「ほら、また!!まさか、私への当てつけ??」
「「そ、そんなつもりじゃないんだけど…。」」
海漣の頬がさらに膨らむ。
「弥編が私に対しても敬語やめちゃってるし!いや、別にいいんだけどね?むしろ嬉しいくらいだよ!?でも何で?どうして??実稲、一体全体どうしたら頑固頭世界チャンピョンの弥編にタメ口使わせられるようになったの?」
海漣の質問が止まらない。
「ちょ、海漣?一旦落ち着こう?っていうか、ひどくない?頑固頭世界チャンピオンて。」
弥編が慌てて海漣を諭そうとする。
「落ち着いてーーられるかぁーー!?」
海漣が爆発した。
私はといえば、ただ呆然と二人のコントのようなやり取りを見つめている。
「だって!あの弥編だよ!?私は何年もかけて結局タメ口チャレンジ失敗だったのに!!こういうときだけ御主人様の権力フル活用?ちょっと!っていうかかなり!ずるいってーー!!」
弥編が頭を抱えてしまった。
どうすればよいのだろうか。
私が…やるしかない、か。
「あの、海漣?ごめんね??ただ、あまりにも弥編が私に対して畏まっちゃてるから敬語やめさせようとしてたら、楽しくなりすぎちゃっただけなの。海漣がいたこととか全然気がついてなかったのに。除け者にしようとしたつもりはなかったの!それは本当。だから…暴れないで?」
「事情はわかった!でも、暴れないでって何?私ってゴジラ??」
「割と。」
弥編の鋭い言葉がナイフのように海漣に突き刺さった。
気がする。
「いや、ひどいね!?でもやっぱり、弥編はそんぐらい気さくな方が話しやすいし、可愛さとか性格の面白さとかアピールできるよ。ずーっと、畏まっちゃうのどうにかして直さなきゃなーって思ってたし、結果オーライってことで!帰りにクレープ奢ること!いいよね?」
「く、クレープ??」
弥編が戸惑っている。
「放課後の寄り道は禁止されてなかったっけ?」
「え?まっさか!弥編、寄り道したことないの!?真面目すぎだって!みんなやってるからセーフセーフ!じゃあ今日は祝・初寄り道ってことでいっぱい奢ってね!」
「え?え?」
弥編がまだ戸惑っている。
海漣が何かをつぶやく。
「おりゃあー!」
突然叫びだしたと思うと、右手を天井に向かって突き出した。
「行っけぇー!!」
そう言うと、右手から色とりどりの花火が放たれた。
「「綺麗…。」」
私達の声がまた重なった。
海漣はドヤ顔をしている。
「どうっ!?私の個法で、魂自体を移動しちゃえば、右手から花火出せる人の身体だけ借りれるからね!!」
なんという個法の無駄遣いだろう。
同じことを思っている人はいたようで。
「使い方が無意義…。」
弥編が小さく呟く。
その小さな小さな呟きを、海漣が拾ってしまった。
「ん?弥編ちゃぁーっん!?無意義って何!?綺麗だからいーじゃん!」
「個宝は1日10回までしか使えないのに!あと一回でしょ?今穢の大群が来ちゃったらどうするの?っというか実践場からここまで帰ることも出来ないじゃない!」
「んーー来ないの!!もう。帰るときは歩けばいいの!怒ったからね!?クレープトッピング追加で!」
「え!?ちょまって、謝るから!それだけは…!!」
「い・や。」
「そ、そんな!」
二人のやり取りを微笑ましく見つめる。
そして言う。
「ところでお二人さん。実践は?」
「「あ…。」」
ほら、二人も仲良いじゃない。
ちょっと妬いちゃうな。
私達の声が重なる。
「海漣、いつからそこに?」
厳しい声で弥編が問う。
「割と最初の方から。私の個宝なら一瞬で移動できるし。」
海漣は私達に背を向けてそう答える。
心なしか、声が冷たい。
「えーっと、なんというか…。ごめんね?」
とりあえず、謝っておくに越したことはないだろう。
海漣が勢いよく振り向く。
「ホントだよ!!実稲の親友は私じゃなかったの!?」
目にはうっすら涙を浮かべている。
「「そんなこと言われても…。」」
再び私達の声が重なる。
海漣の頬が膨らむ。
「ほら、また!!まさか、私への当てつけ??」
「「そ、そんなつもりじゃないんだけど…。」」
海漣の頬がさらに膨らむ。
「弥編が私に対しても敬語やめちゃってるし!いや、別にいいんだけどね?むしろ嬉しいくらいだよ!?でも何で?どうして??実稲、一体全体どうしたら頑固頭世界チャンピョンの弥編にタメ口使わせられるようになったの?」
海漣の質問が止まらない。
「ちょ、海漣?一旦落ち着こう?っていうか、ひどくない?頑固頭世界チャンピオンて。」
弥編が慌てて海漣を諭そうとする。
「落ち着いてーーられるかぁーー!?」
海漣が爆発した。
私はといえば、ただ呆然と二人のコントのようなやり取りを見つめている。
「だって!あの弥編だよ!?私は何年もかけて結局タメ口チャレンジ失敗だったのに!!こういうときだけ御主人様の権力フル活用?ちょっと!っていうかかなり!ずるいってーー!!」
弥編が頭を抱えてしまった。
どうすればよいのだろうか。
私が…やるしかない、か。
「あの、海漣?ごめんね??ただ、あまりにも弥編が私に対して畏まっちゃてるから敬語やめさせようとしてたら、楽しくなりすぎちゃっただけなの。海漣がいたこととか全然気がついてなかったのに。除け者にしようとしたつもりはなかったの!それは本当。だから…暴れないで?」
「事情はわかった!でも、暴れないでって何?私ってゴジラ??」
「割と。」
弥編の鋭い言葉がナイフのように海漣に突き刺さった。
気がする。
「いや、ひどいね!?でもやっぱり、弥編はそんぐらい気さくな方が話しやすいし、可愛さとか性格の面白さとかアピールできるよ。ずーっと、畏まっちゃうのどうにかして直さなきゃなーって思ってたし、結果オーライってことで!帰りにクレープ奢ること!いいよね?」
「く、クレープ??」
弥編が戸惑っている。
「放課後の寄り道は禁止されてなかったっけ?」
「え?まっさか!弥編、寄り道したことないの!?真面目すぎだって!みんなやってるからセーフセーフ!じゃあ今日は祝・初寄り道ってことでいっぱい奢ってね!」
「え?え?」
弥編がまだ戸惑っている。
海漣が何かをつぶやく。
「おりゃあー!」
突然叫びだしたと思うと、右手を天井に向かって突き出した。
「行っけぇー!!」
そう言うと、右手から色とりどりの花火が放たれた。
「「綺麗…。」」
私達の声がまた重なった。
海漣はドヤ顔をしている。
「どうっ!?私の個法で、魂自体を移動しちゃえば、右手から花火出せる人の身体だけ借りれるからね!!」
なんという個法の無駄遣いだろう。
同じことを思っている人はいたようで。
「使い方が無意義…。」
弥編が小さく呟く。
その小さな小さな呟きを、海漣が拾ってしまった。
「ん?弥編ちゃぁーっん!?無意義って何!?綺麗だからいーじゃん!」
「個宝は1日10回までしか使えないのに!あと一回でしょ?今穢の大群が来ちゃったらどうするの?っというか実践場からここまで帰ることも出来ないじゃない!」
「んーー来ないの!!もう。帰るときは歩けばいいの!怒ったからね!?クレープトッピング追加で!」
「え!?ちょまって、謝るから!それだけは…!!」
「い・や。」
「そ、そんな!」
二人のやり取りを微笑ましく見つめる。
そして言う。
「ところでお二人さん。実践は?」
「「あ…。」」
ほら、二人も仲良いじゃない。
ちょっと妬いちゃうな。