「…昼から元気ですね。廊下は走ってはいけないですよ」



斜め上の返し方をしてきた先生に、思わず吹き出す。



魔法が解けてしまい、ただの先生と生徒の関係に戻ってしまったけど、それでも私は諦めない。



次は本当の私で先生を振り向かせるから。



「見ててね、先生」



誰にも聞こえない声でそう呟いた。