「……秋穂ちゃん、俺は秋穂ちゃんのことが好きだ」

 どうしてか分からないけど……泣きそうになってしまう。

「やっと気付いたよ。……遅くなって、ごめん」

「……結婚するって言うから、諦めようとしたのに……。あの日の夜を、最後にしようって……決めてたのに」

 本当は嬉しい。すごく嬉しいんだ。

「秋穂ちゃん、好きだよ」

 加賀美さんは私を抱き寄せて、ギュッと抱きしめる。

「加賀美さん……私も、加賀美さんのことが大好きです」

 夢みたい。本当にウソみたい。 これが現実だなんて、まだ思えない。

「秋穂ちゃん……俺の恋人に、なってくれないかな」 

「……はい」

 私は加賀美さんにずっと恋してた。ずっとずっと、大好きだった。
 結婚すると聞いて、本当にショックだったんだ。 

「秋穂ちゃん、俺のことを好きになってくれて、ありがとう」

「……加賀美さん、大好き」
  
 私は加賀美さんにギュッと抱き着いた。
 そして加賀美さんの頬に触れると、私は加賀美さんにキスをした。

「秋穂ちゃん、ずっとそばにいるからね」

「私も……ずっとそばにいますよ」

 あの日、一晩だけの関係になった私たちだったけど、ここから恋人として、新しい毎日がくることが楽しみになった。



【THE END】