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「ねぇ、」
「はい、」
「嬉しくて勢いで連れてきちゃったけどさ、」
「ぅ、はい、」
「ふつーは着いてきちゃだめ、こんなとこ」
玄関の中で、私の頭をポンッとしながら、
そう言う、恐らく棚瀬さん。
結論から言うと、
賭けは大成功で、いま彼の家にいるんだけど......
「............私、ハタチですよ、一応」
どうやら、私のことを、
高校生だと思って、心配する彼に伝えた。
すると........................
「.........それ、この前まで子供じゃん」
そう言って苦笑いする棚瀬さん。