必要な荷物のほとんどは、先にアメリカに送った。

がらんとした部屋の中で、私は座り込む。


「うっ……っ、ごめんっ……ごめん大地……」


堪えきれなくなった涙が、床にぽたりぽたりと落ちていく。

これでいいんだ。これが正解なんだよ。

ね?そうだよね?正解、なんだよね……?

自分に何度も言い聞かせる。

カーテンの向こう、窓の外では、花火の火薬がふわりと漂っていて。

その隙間から、月が優しく照らしてくれていた。


end.