「お許しをいただきたいです」
「こっちに戻る気は?」
「まだ父さんやおじさん、おばさんが元気なので大丈夫だと」
「でも、やっぱりどこかでグループを知らないと急にどこかの社長にはなれないわ」
社長に就任した伯母が言った。
「今の会社を辞めるのは覚悟してます、彼女にも伝えてあります」
「どこか、奏多を使えるとこはあるか?」
「ホテル業とかは?」
「アンテナショップとか」
色々意見が出た。
「まあ、まだ最終的な判断はいいだろう、奏多の希望はないのか?」
「今の時点での考えでよろしいですか?」
じいちゃんは構わんと言ってくれた。
「時期は未定ですが、東京で医療器具の会社を立ち上げたいと思ってます」
「医療か…」
「まだまだ勉強不足でもう少し時間はかかるかと、実際小さい会社で頑張っているところもあります、その人達の技術を生かせるような会社を作りたいと思ってます、もちろん金城グループとして」
「おもしろい、頑張ってみるんだな」
「はい、ありがとうございます」
「結婚はいつ頃を考えておる?」
「まだ具体的には、プロポーズもしておりませんし」
「彼女の事は後で両親と話すんだな」
「はい」
これからの役割が話し合われ終わると食事会が始まった。