次の週、奏多は土曜日の朝に沖縄に帰っていた。
雄飛に迎えにきてもらいじいちゃんの家へ行く。
父さんの兄妹は7人いて従兄弟も多い。
従兄弟達は沖縄ですでに就職をしている人も多い。
ひときわでかいじいちゃんの家は金城グループで仕事をしている親戚が集まっていた。
じいちゃんは会長に退き、1番上の伯母が社長になることが発表された。
父親曰く、両親が忙しい中、兄妹の世話をしてきた姉には頭が上がらないらしい。
いとこ達も成人すると金城グループのどこかの会社に勤めている。
雄飛も大学を卒業してから沖縄に戻り旅行会社に勤めている。
高校を卒業すると皆、金城グループの株を持ち、株主の勉強をさせられる金城グループは奏多も例外ではなかった。
でも奏多は逆に他の県などでグループの発展をしてもいいと思っていて、卒業後は東京でグループとは関係ない企業で勉強することを選んだ。
別のいとこも料理が好きで東京で店を経営している人もいる。
株主はもちろん金城グループだけど、やりたい事をバックアップしてくれるのはありがたい。
人材がいる事でグループが安定しているのも強みだ。
「奏多はこれからどうするつもりじゃ?」
「今営業をしているのでそれがいかせればとは思ってます、できれば東京にいたいです」
「ほう、今は27歳か」
「はい、それと……結婚を考えてる女性がいます」
親戚達がざわついた。