「父さんからで、じいちゃんが引退するらしい……来週沖縄に帰るよ」
立木さんじゃなかったんだ。
ホッとしている唯菜がいた。
「うん、わかった」
「でも今はもうちょっと唯菜とイチャイチャしたい(笑)」
「ふふっ、私も」
昼過ぎまで愛し合った。
奏多とは結婚式の出席とはいえプチ旅行は初めてだ。
初めて手を繋いでデートらしい事をした。
中華街を食べ歩きして、夜にはマンションに帰った。
次の日に美嘉とランチをした。
「歩美、綺麗かったよね〜」
「うん、よかった」
式を挙げた2人は新婚旅行に出かけていた。
「周りの友達も今年結婚しそうだわ」
「私の友達もよ」
「唯菜は結婚しても仕事続けるつもりなの?」
「ん〜仕事も慣れてきたし、資格を取りたいなって頭の隅にはあるんだよねー」
「へぇ、素敵、例えば?」
「ざっくりだけど公認会計士とかファイナンシャルプランナーとか……」
「経理関係だね、いいと思うよ、自立した女性ってかっこいいよね、歩美みたいな素敵なお母さんとかもいいけどね」
「歩美、子供好きそうだもんね」
昼休みはもっぱら土曜日の式の話に夢中になった。