戻ってくると鞄を持った。


「雄飛くん、買い物お願いします」

「うん、行こう」


エレベーターを降りてスーパーに向かう。


「一緒に住もうって決めてから奏多がおかしいんだよね、あのメーカーさんと仲良いらしくて会社でも噂になってるくらい……

メーカーさんなんて日曜日休みだし、会社の携帯ならわかるけど個人携帯に連絡がくるなんてよっぽど仲がいいんだな……」



作り笑いをした。




「唯菜さんはもっと自信を持っていいと思うなぁ」


「何故?」


「信用してないと俺が今日上京してもホテルに泊まれって言うと思う、引越しの連絡の時に彼女と住むからって教えてくれたし、家族に合わせてもいいってことだろ?」


そうだったんだ……

「まぁ……」


「俺に買い物に行かせたのはちょっとヤキモチを妬いてるんだと思うよ、拗ねてんだよ、俺と楽しそうにしてたから」



「そんなの、今まで言われた事ないよ?奏多からなんてヤキモチ妬かれた事ないもん、同じ会社だから私も他の男性とも話すけど」



「かっこつけてんだよ、俺はわかる(笑)」



「そっかな……」


「俺さ、大学の友達が仕事が終わったら会うからさ、夜に出かけるけど、ちゃんと気になってることは聞くんだよ、兄ちゃんて怒らないだろ?」



「うん、怒らないかな……ありがと」


ただいまぁと戻ると買ってきたものを片付ける。


雄飛くんは私の残っていたダンボールも片付けてくれた。