「これからする事はさ、地方の違いなんてないよな?(笑)」



「……多分?あっ、巻き寿司咥えて黙ろうかな」



「ダメ、可愛い声聞かせろよな、チュッ」



「嫌だよ、外に聞こえたらやだもん」



隣の生活音もたまに聞こえることがあるから声だけは出さないように気をつけている。




「いつも黙らせてるもんな、春には大丈夫な所に住もうな」




春……そういえば……



奏多の胸を押し戻して歩美からもらった招待状を見せた。



「これ、歩美にもらった」




「あー、俺は郵送するって言われたからまだ見てないや」




奏多の前にちょこんと座って一緒に見る。


奏多は後ろから私の肩に顎を置いて招待状を覗いた。



「5月なのよ、横浜で」



「だな、富田が横浜出身なんだよ、酒も呑むし、土曜日なら横浜で泊まるか?」



「えっ?いいの?」



「いいよ、せっかくだから美味いもん食べ歩きしようぜ」



「やったー、プチ旅行だね」




喜んでいると腰に手を回され布団にダイブ




「唯菜、話そらせただろー」



「えっ、違うよ、思い出しただけだし……んっ……」



奏多には敵わないなぁ……



奏多に抱かれると唯菜は少しだけウトウトしていた。



「横浜のHOTELは俺が予約しとくから」と奏多からそう聞こえて、ボーッとしながら「うん」と返事をした。