人の家の屋根の上。
どっからどう見ても人間がいる.........
しかも、たぶん、私に話しかけてきている。
普通、屋根の上に乗れるわけじゃないのに。
うん。
いや............たぶん疲れてるんだ。
見なかったことにして、
窓を閉めようと天窓に近づくと............
「いやいや!待って!俺、人間だから!」
私に話しかけながら、
手で、必死に窓を閉めるのを止めてきた。
「..................ここ、屋根の上ですけど?」
「うん。知ってる」
「..................ここ、人の家ですけど?」
「うん。それも知ってる」
どうやら、その人は、
人の家の屋根だと知っていて登っていたらしい。