男子四人、女子三人の子供にも恵まれた。



 そして二人はとことん愛し合った。

 お互いの生涯をかけて精一杯愛し抜き、支え合い、その姿は孫に冷やかされるほどに。



 二人はきっと、これからもどこまでも自由を追い求め、さらなる高みを目指してあるいていくのだろう。





 「君と、一緒に……たくさんの時間を過ごすことができて、わたしは幸せだった。ありがとう、花子───」

 これが正幸の、最後の言葉だった。



 花子の日記には、そう書かれていた。




ー【完】ー