「夏の終わりに君の隣で。」
 
 ミーンミンミンミン… 
最近は眩しい日差しが常に私を追いかけるかのように暑苦しい。
夏といえば、スイカ割りや花火、他にも青春を謳歌して爽やかな日々を過ごす学生も多いだろう。だが、私はそんなきらきらした青春を送ることはきっとない、と思っていた。なぜなら私、宮本鈴花は友達が少なく、人と過ごすことを好まないから。そんな私が人と過ごすことを好むようになったあの懐かしい夏の終わりの話をしようと思う───。