(「進化・・・・」それは、創造主が真に望むことなんだろうか?)
(進化するために、「本当の僕」を助け目覚めさせる? それが、今の僕の役目?)
(特別な星の子って、創造主から与えられた使命があると聞いた。僕のは何だろう?)

「僕が創造主から与えられた特別な使命というのは何ですか?」
「この世界のすべての存在を愛することだよ」

(それが僕の使命?「すべての存在を愛する」そんな壮大な役目を『本当の僕』は、どれくらいの間やってきたんだろうか?)

「君は本当にすべての存在に愛を届けていた。君は心から願い、祈り、星の子たちに幸せな思いを与えていた」
「『本当の僕』が眠っている間は、星の子たちはどうなったんですか?」
「残念ながら、星ごと消滅した」
「えっ!!!」
 サッーと血の気が引くような思いで、心臓がバクバクと早打ちした。
「星の子は、みんな死んだのですか?」
「星が消えて、そこの空間は真っ暗闇になっている。それは、君のせいではないし、誰のせいでもない。星も意識を持っている。星が消えると決めたら、誰にも止められない。星の子たちの意識も影響している。星と星の子たち、自然界、動物界など、すべての存在たちの思いが一致して出来事は起こる。偶然のようで必然なのだ」

 ガラガラと何かが音を立てて崩れていく。それが何なのか。自信か、信頼か。
 それとも、僕自身なのか・・・・。

 僕の中で、感情がうごめく。
 後悔、懺悔、情けなさ、後ろめたさ、悲しみ、苦しみ、怒り、憎しみ・・・・。
 全部僕にとって「悪」という感情だ。
 感じてはいけない。そんな感情を持つことは許されない。
 どんな時も僕は・・・・。

 いつの間にか、僕は泣いていた。
「僕は・・・・」
 言葉にならない思いを、ざわめく感情をどこに吐き出せばいい?
 これは今の僕の心の嘆きなのか、「本当の僕」の心の叫びなのか。
 何のために、誰のために、泣いているのだろう・・・・。
 僕の感情がこの空間すべてを包み、さらにこの世界を丸ごと飲み込んでいく。