「我々は、創造主が望む世界を創造力を使って生み出してきた。この黄金都市もその1つだよ」

(これを生み出すなんて、凄いなあー)とキラは思った。

「黄金都市は幻であり、物語に登場する伝説の都市だと思っていました」
「夢、幻だと思うのも無理はない。実際に黄金都市を見たことのある星の子は、いないからだ。もし仮にいたとしても、別の次元や空間にある偽の黄金都市を見たのだろう」
「偽物もあるんですか?」
「創造力とは素晴らしい力だ。星の子たちの創造力は創造主から与えられているから、創造主の好みそうな、又は、それ以上の黄金都市を想像しながら造ることが出来る。でも、本物の黄金都市は、今いるこの場所だけだ」
「どうして僕は、この場所に来れたのですか?」
「君は、創造主に選ばれた特別な星の子だからだよ」
「えっ⁉︎僕が特別な星の子?」
「君は目覚めた。だが、別の器として、この世界で目覚めた。君以外にも、特別な星の子たちがいる。彼らは、まだ目覚めていない。未だ、夢の中にいる。『本当の君』と彼らは、眠ったままだ」

(どういうことだ? 本当の僕? 特別な星の子たち?・・・・)

「我々は君たちの守護者であり、創造力を手助けする役目がある。そのために、我々は本来1つの源だったが、創造力を使って意識を分け、別々の器を持つことにした。そのおかげで、君たち1人1人に守護者として側にいることが出来た」

 また突然、空間全体が切り替わったように感じた。眩い光が空間を覆い、眩しくてキラは目を閉じた。
 しばらくすると、何かがいるような気配を感じて目を開けると、そこには七色に光り輝く巨大な龍がいた。その龍はクリスタルのような光を反射して七色に輝く体をしていたが、滑らかな水のようにも見えた。