ピラミッドの中には、さっきの白い衣装を着た人たちよりも、力強い感じの人たちが待っていた。

「キラ様。お待ちしておりました。本日はお会いできて大変光栄です。ここからは、我々がキラ様をご案内致します。どうぞ中へお進みください」

 ピラミッドの中を案内してくれるのは、創世記の守護星人の方々だ。
 守護する鉱石のエネルギーを代々受け継ぎ、加護と能力を与えられた守護星人たち。
 物語や伝説の中にしか登場しない特別な守護星人たちなので、実際に見たことのある星の子はほぼいない。
 そんな創世記の守護星人たちを目の当たりにして、キラは「本当に存在しているんだー!」と少し興奮していた。

「創世記の守護星人の方々が守護する鉱石は、特別なものですか?」
 キラが質問したので、守護星人たちは嬉しそうな顔で答えた。
「はい。特別な鉱石です。しかも、この黄金都市にしか存在しない幻の鉱石です。黄金とクリスタルと鉱石が混ぜ合わさった物で、この黄金都市でしか作られない物です」
「それを代々受け継いでいくのですか?」
「はい、そうです。守護星人たち全員に何かしらの能力がありますが、特別な鉱石のエネルギーを与えられるのは、一部の守護星人だけです」
「それはどうやって決まるのですか?」
「鉱石が自ら選びます。鉱石に選ばれた守護星人が、特別なエネルギーを受け取れるのです」
「どうやって、特別な守護星人だと分かるのですか?」
「それはすぐ分かります。鉱石に選ばれた守護星人たちは、鉱石と一体化して、黄金都市を守る守護石となるからです」
「えっ⁉︎守護石になるの?」
「はい。これは大変素晴らしいことです。守護星人であれば、誰もが鉱石に選ばれたいと願っています。後ほど、守護石になった守護星人たちを身に行きましょう」

 そう言われたキラは、何か大切なことを思い出したような気がしたが、一瞬頭の中に見えた映像はすぐに流れて行って、記憶には残らなかった。