キラたちは、丸くてぷにぷにとした柔らかい物体の乗り物に座った。行き先などを設定し、目にも止まらぬ速さで宇宙空間へと送り出された。それはまるで、クラッカーから紙吹雪やリボンが勢いよく飛び出す感じに似ている。
そこはワームホールのような筒状の空間で、クリスマスツリーの装飾に使うようなイルミネーションライトが、空間全体を明るく照らしていた。そこを高速でぶっ飛ばして通り抜けるので、体感としての速さが何倍にも違ってくる仕掛けだ。
「うわああああー」
初めての体験で、キラはびっくりして足を踏ん張って体に力が入っていた。
「リラックスして、速さに抵抗しないでください」
乗る前に係の人に言われていたのに、すっかり忘れて、どこか掴む所はないかと手であちこち触った。余計なボタンを押し、さらにぐんぐんと速度を上げていた。
空間の終わりの方へ来ると、ポーンと宇宙空間の中に弾き出されて動きが止まった。そこからは、ゆっくりとぷかぷかと浮かんでいる状態で少しずつ進んで行った。
「ここは、幻想で作った宇宙空間らしいけど、まるで本当の宇宙にいるようだな」
乗り物の内部では案内地図があり、自分の現在地が一目で分かるようになっていた。
「あれー?僕の目的地とはだいぶ違う所に来たようだな。さっき色々と触ったから、目的地が変更になったのかな?」
そんなことを思っていると、急に乗り物がぐいぐいと引っ張られるような感じで左の方へ向かって行く。
「何か引っ張られてるぞ。どこに向かっているのかな?」
そう思って案内地図を見ようとすると、赤文字で「WARNING」と警告を促す表示が点滅していた。
「えー?何これ?これも演出なの?」
キラはまったく理解できず、あたふたとしていた。外を見ても、暗くてよく見えない。
そうこうしていると、急にぐーんと勢いが増して、ぐるぐると回る螺旋の波のような所に引きずりこまれ始めた。
「危険です。今すぐ戻ってください」
大きな警告音と音声で注意されても、キラにはどうすることも出来ず、ぐるぐると回る渦の波の中に飲まれて行った。
そこはワームホールのような筒状の空間で、クリスマスツリーの装飾に使うようなイルミネーションライトが、空間全体を明るく照らしていた。そこを高速でぶっ飛ばして通り抜けるので、体感としての速さが何倍にも違ってくる仕掛けだ。
「うわああああー」
初めての体験で、キラはびっくりして足を踏ん張って体に力が入っていた。
「リラックスして、速さに抵抗しないでください」
乗る前に係の人に言われていたのに、すっかり忘れて、どこか掴む所はないかと手であちこち触った。余計なボタンを押し、さらにぐんぐんと速度を上げていた。
空間の終わりの方へ来ると、ポーンと宇宙空間の中に弾き出されて動きが止まった。そこからは、ゆっくりとぷかぷかと浮かんでいる状態で少しずつ進んで行った。
「ここは、幻想で作った宇宙空間らしいけど、まるで本当の宇宙にいるようだな」
乗り物の内部では案内地図があり、自分の現在地が一目で分かるようになっていた。
「あれー?僕の目的地とはだいぶ違う所に来たようだな。さっき色々と触ったから、目的地が変更になったのかな?」
そんなことを思っていると、急に乗り物がぐいぐいと引っ張られるような感じで左の方へ向かって行く。
「何か引っ張られてるぞ。どこに向かっているのかな?」
そう思って案内地図を見ようとすると、赤文字で「WARNING」と警告を促す表示が点滅していた。
「えー?何これ?これも演出なの?」
キラはまったく理解できず、あたふたとしていた。外を見ても、暗くてよく見えない。
そうこうしていると、急にぐーんと勢いが増して、ぐるぐると回る螺旋の波のような所に引きずりこまれ始めた。
「危険です。今すぐ戻ってください」
大きな警告音と音声で注意されても、キラにはどうすることも出来ず、ぐるぐると回る渦の波の中に飲まれて行った。