普段通りの元気で明るいみんなの方が、やっぱり楽しいな。

「みんな。ありがとう。みんなのことは大好きだよ」
 キラの言葉に、みんなの顔は最高潮に輝き、口々に「キラのことが大好きだ!」と主張し合っている。

(素敵な友人たちに囲まれて、幸せだな)

 そんな雰囲気を壊すように、突然、知らない声が背中から聞こえてきた。

「お前ばかり幸せそうで、ずるいな」

 まるで、耳元でささやかれたようなその声は、妬ましく、憎悪の念がこもっていた。
 周囲を見渡したが、キラに敵意を向ける存在はどこにもいない。

(空耳かな・・・・?)

 そう思っても、あのねっとりとした怨念のような言葉は、耳の奥でこだまして、心を不安にさせる。
 星のカケラに手を当てて、心を鎮めようとしても、ザワザワと波立つエネルギーを感じて落ち着かない。

(大丈夫。怖くない。僕はひとりじゃない。みんながいてくれる。大丈夫。大丈夫!)

 みんなと一緒にいることを思うと、自然と心が軽くなった。

(みんながいてくれると心強いな)

 心のざわめきを感じても、友人たちの存在が、キラの気持ちを和らげてくれた。

(でも、さっきの声は何だろう?気になるけど、今は危険はなさそうだな。このまま何もなければいいな)