「ああ、それから、水の記憶に関連することですが、星の子のみなさんがスターゲートを通して星狩りに行くのは、星にある星の子たちの記憶を回収するためです」
「星狩り!アンドロメダ銀河フェスでも行うと聞きました」
「はい。そうですね。アンドロメダ銀河フェスは大規模なフェスですので、様々な種族の方も星狩りに参加されるでしょう」
「みんなで記憶の回収をしてどうするのですか?」
「星の子たちの記憶の回収後は、『はじまりの場所』にある『創造の木と泉』の所へ送ります。そこで、記憶は保管されるようです」

(「はじまりの場所」ってどこにあるんだろう?・・・・。星狩りって、僕にも出来るかな?・・・・)

「星狩りって、誰でも参加出来るのですか?」
「はい。参加条件はないと思います。ですが、各スターゲートの守護星人の方々が、パートナーの星獣や星ガイドなどを連れて指揮をとりますので、星狩りに精通した星の子たちが参加することが多いです」

(うーん。熟練した達人たちが参加するってイメージだな。素人の僕が参加してもいいのかな?・・・・)

「何だか、ベテランの星の子たちが参加する雰囲気ですね。でも、星狩りの様子を見てみたいな。どうやって記憶の回収を行うのですか?」
「クリスタルを使います。記憶の回収と保存専用の水のクリスタルです。
 巨大な球体の中に、クリスタルで作られた正四面体の上下逆さになったピラミッド型マカバが入っています。
 それが様々な場所に設置されていて、そこに回収した記憶が吸収され『はじまりの場所』にある『創造の木と泉』へ転送されます」
「イアンは、そのクリスタルを作るチームに参加しているのよ」
 ベルカナの口調から、イアンに対して誇らしい気持ちが伝わる。
「そうなんですね!だから、水の記憶やクリスタルに詳しいのですね」

(なるほど!納得だなー)とキラは感心していた。

「今日は、たくさん教えてくださり、ありがとうございました!」
「少しは参考になりましたか?」
「はい。まだまだ分からないことはたくさんありますが、興味深いお話が聞けて、探す手掛かりは掴めました」
「それなら良かった。またいつでも、気軽に話を聞きに来てくださいね」
「はい。ありがとうございます」
 キラは、2人のおかげで有意義な時間を過ごせたことが嬉しく、感謝の気持ちを伝えた。

 2人と別れた後、キラは友人たちと約束をしていたことを思い出し、待ち合わせ場所へと向かった。