みんなは、実際に何かしらの体験が出来たようだ。
 それは過去生の自分が望んだこと?
 それとも、前に体験したことのある出来事なのか?

「キラ君は、何か見れたの?」
 キャミの問いかけに、みんなは興味津々な顔でキラを見る。
「んー。映像を少し見たけど、音声が聞こえなくてよく分からなかった」
「そっかー。じゃあ、あんまり情報は得られなかったんだね?」
「うん」
 ルタはキラを気遣うように言う。
「でも、また来て何回か調べてみれば、分かることもあるかもね」
 ピアは「大丈夫だよ」とキラを励ます。
「そうだよ、キラ。分かるまで何回も来ようぜ!」
 アレスは、キラのためなら「何度でも来よう!」と誘っている。
「そうだね。みんな今日はありがとう」
 キラはみんなにお礼を言いながら、さっき見た映像のことを考えていた。

(さっきの出来事はよく分からないから、今はまだみんなには黙っていよう)

 キラは(後で調べてみよう)と心の中で思った。

「じゃあ、今日は解散するかー?」
 アレスは(もうやることないな)という顔をしている。ピアは暗くなることを心配し、
「もう暗くなってきたし、帰りますか!」
「そうだね・・・・」
 と言いつつ、残念そうなアクナは「もっとキラ様と一緒にいたい」と言う口調だ。
「帰ろ!帰ろう!」
 元気いっぱいの双子たちは「デザート食べたいね!」と話しながら歩き出す。

 まだまだ話し足りないと言った様子で、みんなはぺちゃくちゃとお喋りしながら、家へと帰って行った。