親切に教えてくれた人にお礼を言って、みんなは行き方の確認を始めた。

「じゃあ、今回調べることは、黄金都市と虹の花に関すること。これでいいよね?」
「ああ。とりあえず行ってみて、どんな記憶が見えるのか確かめようぜ」
 ルタとアレスが、テキパキとやることを確認する。

「時間の流れってどうなのかな?人によって、感覚が異なるよね?」
 ピアが心配するのも頷ける。
 この世界は、場所や星の子によって時の流れが異なる。過去、現在、未来は、すべて同時に存在している多次元世界だからだ。

「うーん。どうだろう?」
「時間決めとく?」
 キャミとルタも、初めての場所で決めかねている。
「初めてだから、時間も短めにしておく?」
「だいたい、10分ぐらいってイメージしようか?」
「そうだね。10分ぐらい経ったら戻るって決めようか?」
「うん。そうしよう!」
 女性陣だけで勝手に時間を決めたが、男性陣のアレスと双子たちは「早く行こうぜ!」と時間をまったく気にしていない。
 
 みんなは、さっき教えられた通りにステータスボードから花のマークのアイコンを選び、自分の周囲を光のベールで覆った。

「じゃあ、みんなまた後でね!」
 そう言って、それぞれドアの向こうへと入って行った。