「みなさんが持っているステータスボードに、花のマークのアイコンがあります。それをタップして選んで下さい。
 そうすると、足元にそのマークが出てきて、さらに体の周囲が光の幕のようなベールで覆われます。
 次に、あなたが知りたいと思うことを思い浮かべます。そうすると、ドアの中へ移動しています」

「へえー、すごい!」
「何だか、ワクワクするね」
 みんなは説明を聞いて「早く行きたい!」という顔をしている。

「あのー?戻るにはどうしたらいいんですか?」
 心配性のピアが質問する。
「お!いい質問するね」
「俺たちも気になっていた」
 アレスと双子たちも同じことを聞こうとしていた。

「心配しなくても大丈夫。戻りたいと思ったら、すぐに戻って来られますよ」
 その言葉を聞いて、ピアはホッとした顔で
「あー、良かった。安心だね」
「うん。簡単そうだね」
 キャミも心配ないと笑っている。

「あ!それから、1つ注意点があります。
 ドアの向こうには、たくさんの記憶が保存されています。行く人によって、見る記憶は違います。
 それに、自分が望んでも、必ず記憶を見れるとは限りません。記憶の方に意志がありますので」
 その言葉を聞いて「やっぱりそうか」と双子たちは頷いている。

「うーん。じゃあ、お互い見れる記憶はバラバラってことだね」
 双子たちはみんなに向かって言い「でも、俺たちはきっと一緒の記憶を見れる!」と自信満々だ。
「そうだね。何の記憶が見れるか分からないけど、後で集合して、みんなで見たものをシェアしようよ」
 ルタがそう提案すると「賛成!」とみんなの意見が一致した。