気がつけば酸欠になりそうで、慌てて起きて蓋を開け大きく何度か呼吸した。

 ネットで検索して調べてみると棺桶の中の空気は、人一人だと約八時間は持つらしい。いや、待って。もしかして、それ以上になると酸欠になるの?

 いやいや、怖いってば。

 そんなこんなで、突然始まった良くわからない光過敏症は治っていない。

 それでも私はどうにかこうにか工夫して、光が漏れない空気穴だけを開けた棺桶の中で、日々安心して眠れるようになったのだった。