「ああ……ごめん。今日って、平日だったね。起こしてあげたら良かった。良いよ良いよ。その代わり、またカフェに来てよ」

「ありがとうございます! 必ずお礼に伺います!」

 私は慌てて棺桶の中からすっくと立ち上がり、にこにこと微笑む彼の差し出した荷物を手に取って部屋を出た。

 自分の家へと走っている間に一度部屋に帰ってから、シャワーを浴びて出社するまでの時間を計算して、絶望的な気持ちになりながらも懸命に道を走った。