最後のページを捲ったときには休憩時間が終わりそうだったので、席を立とうかと口を開きかける。
「貰っていいか?」
「え、どうぞ!」
「ン、どうも」
おばあちゃんといい、こうしてアルバムを貰ってくれるのは本当に嬉しいことだ。
あたしが笑顔で休憩室に戻るとのどかさんに詰め寄られた。
「ちょっとちょっと! あんな強面のひととどうやったら話せるのよ!? 心臓が鉄でできてんの!?」
「塩尾瀬と一緒で優しそうですけど…」
「見た目が怖すぎるのよ!」
杉枝さんがコーヒーを淹れながら「次は私にもアルバム見せてほしいですね」と言ってくれたので、あたしは元気よく返事をした。