まだ明るい空を見上げながらお仕事を終えると、裏口にある自転車のところに向かった。
すると、大通りの途中にある細い道から何台もバイクが走ってきて、ちょうど喫茶店の前を通り過ぎていく。
大声を出しながらどこか楽しそうに見える集団を見送ると、最後のふたり乗りしていたバイクがずいぶんと先で止まって、後ろに乗っていたひとが降りた。
ヘルメットをしていないからすぐに相手が誰かわかって、自転車から手を離しそうになった。
「しゅ、周? 本当に不良とつるんでるの?」
「嘘だと思ってたのかよ」
袖の口が広がっているシャツにジーンズを組み合わせた周はオシャレだ。
「いいの、あのひとたち」
「お互い顔も名前も覚えてないような連中だから、別にどうでもいい」