―と、遠回しに告白してるっ? 思えば、ひまわりみたいなひとって言うか、金髪って塩尾瀬しかいないし…!
頭の中でどうしようと慌てふためいていると、さらに追い打ちをかけるような衝撃が襲った。
驚くことに、目の前にいる塩尾瀬が頬を濡らしていたのだ。
「えっ、あ、ハンカチ!」
塩尾瀬から貰ったハンカチを差し出すと、受け取った彼が唇を噛みしめてうつむいた。
「……浅咲は優しいな。この写真貰っていいの?」
「う、うん。ぜひ」
「大事にする」
ハンカチを自分のズボンに押し込んだ塩尾瀬が一歩近付いた。ぐっと顔の距離も縮まったので覚悟を決めて目を閉じると、熱が触れたのはおでこだった。
「フ、なに? 口にされると思った?」
きょうの塩尾瀬は初めて見るような表情ばかり見せてくれる。
―でも…良かった、機嫌が直って…。
また写真に視線を落とす塩尾瀬を見つめながら、ほっと息を吐いた。