写真部ではいつでも逃げられる姿勢で息を潜めていて、野球部ではいじめられることを受け入れた。
でも、園芸部でのあたしは逃げずに頑張る姿勢でありたい。
「あたし、バイト頑張るから高校を卒業するまでおばあちゃんの家にいたいの」
箸を止めたお母さんがこちらを見た。
「もちろんいままで以上に勉強を頑張るし、家にお金全部入れる。本当は隣町にある図書館で働きたかったけど、大卒か専門卒じゃないとダメみたいで…。でも、他に飲食店をいくつか見つけてきて、そこなら高校生でも働けるって言われたの」
そう、さっき図書館にもう一度行ってみたけど、あっさりとした返事で言われたのが「大学卒か専門卒じゃないと働けない」とのことだった。
めげずに辺りの飲食店を巡ると、高校生でも可能と書かれているバイト募集の紙を何件か見つけることができた。
「それでもダメなら、あたしも受け入れる」