ようやく振り返った塩尾瀬は歯を食いしばって、目じりを赤くしていた。
「浅咲から好きって言ってもらえて嬉しかったけど、俺は友達のままでいたい。あの好きは友達としてってことで合ってる…よな?」
「合って……」
言葉を詰まらせるあたしから目を逸らした塩尾瀬は、ひまわりのように一度だけ空を見上げた。
気付かなかったけれど、塩尾瀬の頭の天辺にはひまわりの中心と同じ色が見え隠れしてる。
一歩近付いてきた塩尾瀬が、あの日みたいにあたしの肩に頭を預けた。
―言わなくちゃいけない。塩尾瀬のこと、友達として好きだよって…。