次の日も、またその次の日も、いつもと変わらない日常を過ごす。結局、想太が学校で話してくることは無かった。
まぁ想太が僕と関わっていると、周りの男子から変な事を言われると思うから別にいいのだけど。僕たちは本当に毎週水曜日に、共に小説を作成するだけの仲なのだ。
そして迎えた水曜日。学校が終わると、僕は想太と共に彼の家へ行く。
「今日はちょっと寄り道してくぞ」
「全然いいけど、どこにいくの?」
「それは秘密」
想太は行き先を教えてくれなかったから、僕は彼の後ろをついていく。今日は集会があったため、いつもより帰る時間が少し遅くなった。
そのため、空はもう茜色に染まっていた。
「ついたぞ」
「すげぇ・・・・・・きれい・・・・・・」
目の前一面に広がる青い海。そして茜色に染った空。
その光景はまるで小説の世界の中のようだった。
「この景色を小説に使おうぜ」
想太は小説のために僕をここに連れてきてくれたのだ。僕はそれがとても嬉しかった。そこまで小説に力を入れてくれていのだ。
この日は小説を執筆するのではなく、二人で小説に使えそうな場所を回った。公園や夕日が見える丘、そしてひまわり畑など。どれもが小説に出てきそうな景色だった。
外はもう暗くなってしまい、僕らは解散する。小説を書くことは無かったが、大きな収穫を得ることが出来た。
家に帰ったあと、僕は今日見た風景を文字に起こしていた。想太と次に小説を作成する時に、スムーズにことが進むように。
小説に夢中になってしまい、つい夜更かしをしてしまった。そろそろ寝ようとベットに入り目をつぶる。
『男子なのに恋愛小説書いてるとか引くよね』
『国語出来ますよアピールみたいだよな』
クラスメイトから言われた言葉が頭から離れない。最近は夜になるとあの日のことが、フラッシュバックしてしまう。
想太と共に小説を作っているが、彼は僕のことをどう思っているんだろう。僕の前では優しいけど、裏では僕のことを悪く言っているかも知れない。
考えては行けないことばかり考えてしまう。そんな不安に苛まれながら、僕は眠りにつく。
昨夜は寝るのが遅かったため、今日はやけに眠かった。授業中寝ないようにするだけで、精一杯だった。
昼休みになりいつも通り一人でお弁当を食べる。トイレに行こうと席を立つと、想太たちの会話が耳に入ってくる。
「想太お前、昨日の放課後優也と一緒にいたよな。何してたんだ」
「へぇー意外だわ。あの小説家ともしかして仲良かったの?」
「想太があんなやつと仲良いわけないだろ」
笑いながら話している彼ら。僕はいち早くこの場を離れようとした。これ以上聞いていたら、僕は想太を信用出来なくなってしまうから。
「あぁ俺あいつと仲良いよ」
「えっ?」
想太の周りのやつらはみんな同じ反応をした。もちろん僕も同じ反応。想太が自ら僕と仲がいいなんて言うとは思わなかった。
「なにかの冗談だろ」
「それな。小説書くのが趣味のやつとお前が仲良いとかないない」
彼らの言葉は僕の心にグサリと刺さる。小説を書くという趣味はこんなにも悪く言われるのか。これ以上は耐えきれないと、僕がこの場を離れようとした時、
「別に小説書くのが趣味とかかっこよくね? 自分の力で内容を考えて、それを文字に起こして人の心を動かせる。俺はあいつがすごいと思うぜ」
その場にいる誰もが、言葉を失っていた。想太がこんなことを言うなんて、誰も予想していなかったから。
想太は僕のことをからかっても、裏で悪く言ってもいなかった。僕は心から嬉しかった。高校に入って自分の趣味を褒められたことは無かった。むしろ悪く言われるばかり。それでもちゃんと僕のことを認めてくれてる人はいたんだ。
想太が言い放ったあと、周りは一瞬で手のひら返しをしていた。僕が小説を書いていることを褒めたり、読んでもいないくせにすごいなどと言っていた。
いい気分では無かったが、想太のお陰で僕はまた小説を書こうと決意することが出来た。
必ず想太と最高の作品を作る決意を。
まぁ想太が僕と関わっていると、周りの男子から変な事を言われると思うから別にいいのだけど。僕たちは本当に毎週水曜日に、共に小説を作成するだけの仲なのだ。
そして迎えた水曜日。学校が終わると、僕は想太と共に彼の家へ行く。
「今日はちょっと寄り道してくぞ」
「全然いいけど、どこにいくの?」
「それは秘密」
想太は行き先を教えてくれなかったから、僕は彼の後ろをついていく。今日は集会があったため、いつもより帰る時間が少し遅くなった。
そのため、空はもう茜色に染まっていた。
「ついたぞ」
「すげぇ・・・・・・きれい・・・・・・」
目の前一面に広がる青い海。そして茜色に染った空。
その光景はまるで小説の世界の中のようだった。
「この景色を小説に使おうぜ」
想太は小説のために僕をここに連れてきてくれたのだ。僕はそれがとても嬉しかった。そこまで小説に力を入れてくれていのだ。
この日は小説を執筆するのではなく、二人で小説に使えそうな場所を回った。公園や夕日が見える丘、そしてひまわり畑など。どれもが小説に出てきそうな景色だった。
外はもう暗くなってしまい、僕らは解散する。小説を書くことは無かったが、大きな収穫を得ることが出来た。
家に帰ったあと、僕は今日見た風景を文字に起こしていた。想太と次に小説を作成する時に、スムーズにことが進むように。
小説に夢中になってしまい、つい夜更かしをしてしまった。そろそろ寝ようとベットに入り目をつぶる。
『男子なのに恋愛小説書いてるとか引くよね』
『国語出来ますよアピールみたいだよな』
クラスメイトから言われた言葉が頭から離れない。最近は夜になるとあの日のことが、フラッシュバックしてしまう。
想太と共に小説を作っているが、彼は僕のことをどう思っているんだろう。僕の前では優しいけど、裏では僕のことを悪く言っているかも知れない。
考えては行けないことばかり考えてしまう。そんな不安に苛まれながら、僕は眠りにつく。
昨夜は寝るのが遅かったため、今日はやけに眠かった。授業中寝ないようにするだけで、精一杯だった。
昼休みになりいつも通り一人でお弁当を食べる。トイレに行こうと席を立つと、想太たちの会話が耳に入ってくる。
「想太お前、昨日の放課後優也と一緒にいたよな。何してたんだ」
「へぇー意外だわ。あの小説家ともしかして仲良かったの?」
「想太があんなやつと仲良いわけないだろ」
笑いながら話している彼ら。僕はいち早くこの場を離れようとした。これ以上聞いていたら、僕は想太を信用出来なくなってしまうから。
「あぁ俺あいつと仲良いよ」
「えっ?」
想太の周りのやつらはみんな同じ反応をした。もちろん僕も同じ反応。想太が自ら僕と仲がいいなんて言うとは思わなかった。
「なにかの冗談だろ」
「それな。小説書くのが趣味のやつとお前が仲良いとかないない」
彼らの言葉は僕の心にグサリと刺さる。小説を書くという趣味はこんなにも悪く言われるのか。これ以上は耐えきれないと、僕がこの場を離れようとした時、
「別に小説書くのが趣味とかかっこよくね? 自分の力で内容を考えて、それを文字に起こして人の心を動かせる。俺はあいつがすごいと思うぜ」
その場にいる誰もが、言葉を失っていた。想太がこんなことを言うなんて、誰も予想していなかったから。
想太は僕のことをからかっても、裏で悪く言ってもいなかった。僕は心から嬉しかった。高校に入って自分の趣味を褒められたことは無かった。むしろ悪く言われるばかり。それでもちゃんと僕のことを認めてくれてる人はいたんだ。
想太が言い放ったあと、周りは一瞬で手のひら返しをしていた。僕が小説を書いていることを褒めたり、読んでもいないくせにすごいなどと言っていた。
いい気分では無かったが、想太のお陰で僕はまた小説を書こうと決意することが出来た。
必ず想太と最高の作品を作る決意を。