元々大した違和感じゃなかったのに、どんどんその違和感は大きくなっていくばかりで、ことあるごとに、その違和感を感じてる自分を変に隠そうとして、何もしてなければバレないはずなのに、隠そうとするから変だと思われそうになって、その度に取り繕って…、その無限ループにどんどんハマっていく。
本当の気持ちをさらけ出して、違和感を感じていることがバレるのが怖い。
それで、私はみんなの前でどこか取り繕うようになってしまった。
そもそも、何なのだろう。違和感ぐらい、別に言ったっていいじゃないか。そう何度頭で考えたか分からない。
でも、心がそれを許さない。どうしてと思うのに、抜け出せない。段々自分の心がわからなくなっていく。
それが嫌になって、考えるのをやめてしまう。
高校のすぐ近くのフェリー乗り場は、走れば教室から5分もかからない。私達はこの高校に毎日島からフェリーで通っている。もう着いた。息を落ち着かせていると、由佳もやってくる。
「もう、美桜奈速いんだから。」
そう息を切らしながら呆れ気味で言う由佳に私は、いたずらっ子っぽく笑って言う。
「勝負って言ったでしょ。やっぱこういうのは全力じゃなきゃ!」
由佳が息を整えて笑顔で言った。
「やっぱ美桜奈は美桜奈だね。ずっと変わんない。」
違う。違うのに。昔の私はもういないのに。昔の白波美桜奈はもういないのに。
ああ、早く抜け出したい。このループから。親友の由佳の前でも、常に自分を取り繕うのは嫌だ。本当に嫌だ。
空は晴れている。夏らしい、鮮やかで新鮮で純粋な青空。
全てが美しく澄み切ったこの世界で、私だけが濁り、汚れている。
そう、思ってしまう私がいる。
らしくもなくこんなことを思ってしまう自分に、また嫌気が差した。
バカ正直で明るくてお転婆で、いつも心から思いっきり笑い、はしゃいでいた私は、どこに行ってしまったのだろう。
本当の気持ちをさらけ出して、違和感を感じていることがバレるのが怖い。
それで、私はみんなの前でどこか取り繕うようになってしまった。
そもそも、何なのだろう。違和感ぐらい、別に言ったっていいじゃないか。そう何度頭で考えたか分からない。
でも、心がそれを許さない。どうしてと思うのに、抜け出せない。段々自分の心がわからなくなっていく。
それが嫌になって、考えるのをやめてしまう。
高校のすぐ近くのフェリー乗り場は、走れば教室から5分もかからない。私達はこの高校に毎日島からフェリーで通っている。もう着いた。息を落ち着かせていると、由佳もやってくる。
「もう、美桜奈速いんだから。」
そう息を切らしながら呆れ気味で言う由佳に私は、いたずらっ子っぽく笑って言う。
「勝負って言ったでしょ。やっぱこういうのは全力じゃなきゃ!」
由佳が息を整えて笑顔で言った。
「やっぱ美桜奈は美桜奈だね。ずっと変わんない。」
違う。違うのに。昔の私はもういないのに。昔の白波美桜奈はもういないのに。
ああ、早く抜け出したい。このループから。親友の由佳の前でも、常に自分を取り繕うのは嫌だ。本当に嫌だ。
空は晴れている。夏らしい、鮮やかで新鮮で純粋な青空。
全てが美しく澄み切ったこの世界で、私だけが濁り、汚れている。
そう、思ってしまう私がいる。
らしくもなくこんなことを思ってしまう自分に、また嫌気が差した。
バカ正直で明るくてお転婆で、いつも心から思いっきり笑い、はしゃいでいた私は、どこに行ってしまったのだろう。