「……今まで迷惑かけて、本当にごめんなさい」
「……」
「わたしたちは小さい頃からの幼馴染だけど、大雅にとってわたしは意味もわからず付きまとってくる見知らぬ人でしかなかったと思う。ストーカーって言われてもしかたない。毎日嫌な思いをさせてしまった。怖がらせてしまった。わかってたけど、でもどうしてもわたしのことを思い出して欲しかった。忘れたままにしてほしくなかった。だからやめられなくて。……でも、何を言ってもそんなの全部言い訳でしかないよね。謝っても何も変わらないのはわかってる。許してほしいなんて思ってない。自己満足だって言われるのも覚悟してる。だけど、どうか謝らせてほしい。ごめんね。苦しめて、傷付けて、迷惑かけて、本当にごめんなさい」
「……」
何も喋らない無言の大雅が怖くて。
何を考えているのかが全くわからなくて、顔が上げられない。
でも言葉を止めてしまったら、もう何も言えなくなってしまいそうで。決意が揺らいでしまいそうで。沈黙が怖くて、必死にその先も言葉を紡いだ。