「……なぁ」
「ん?」
「……もうあれから二年も経ったな」
「……うん。そうだね」
言われて、改めてその月日の長さに驚いた。
そうか……。大雅との関係が壊れてしまってから、もう二年も経ってしまったのか。
「もう、二年だよ」
「……」
「もういいんじゃないか、って言ったら、芽衣は怒るかもしれないけど」
「……怒りはしないよ」
「でも、諦めるつもりもないんだろ?」
「うん」
頷くと、透くんは呆れているのか小さく笑って何度か
「そうだよな、芽衣はそういうやつだよな」
と呟いた。
しばらく沈黙が訪れ、風がカーテンを揺らす音だけが聞こえた。
それが少し気まずいと思ってしまうのは、透くんと話すのが久しぶりだからだろうか。ここに大雅がいないからだろうか。
それとも。