「龍雅」


「……」


「わたしなら大丈夫だから。心配しないで。わたしのために泣いてくれてありがとう。これからも、家族として大雅を支えてあげてね」


「……芽衣、お前」


「……わたしね。自分で、自分の気持ちにけじめをつけてこようと思う。大丈夫。大雅の前に姿を現さないようにするだけで、わたしはこれまでどおり、急に消えたりしないから」



なんでそんなに頑張れるかって龍雅は聞いたよね。


そんなの、決まってるじゃないか。


わたしにとって、大雅が全てだから。


大雅より大切なものなんて、きっと無い。


大好きでたまらなくて、わたしの全てなの。


皆は何言ってるんだって笑うかもしれない。だけど、ただそれだけなんだよ。


だから、行かせてほしい。


もう、わたしのために泣かないで。