これは…私が想像して書いた蓮と同じ表情…?


もしかして小坂くんも、何かを抱えているの…?



「そんなことないよ!だって…」



小坂くんがいなかったら、私のこの気持ちもなくなってしまう。



「私、は…」



小坂くんが好きだよ。力になりたいって、そう思うよ…。



「…もういいよ。励まそうとしてくれたんだろ?でも俺は本当にいてもいなくても変わらない、なんならいない方がいいやつなんだよ。俺は…実の母親を殺した人殺しなんだから」


「…え?」



小坂くんはふっと悲しそうに笑うと、私に背を向けてそのまま行ってしまった。


「好き」のたった二文字は、小坂くんに届くことなく私の心の底に消えていった…。