ついに文化祭当日がやってきた。


文化祭は二日間に渡って開催され、二日目には生徒だけが参加できる後夜祭もある。


いつも物語の中だけで綴っていたキラキラとした青春の代表的イベントをついに実際に体験できるのだと考えると、つい妄想が膨らんでしまい柚たちの物語もどんどんと進んでいく。





「お姉さん、ちょっと寄っていってよー!」



食べ物屋を探していると、ぬっとフランケンシュタインの仮装をした生徒が目の前に表れ、びくりと反応してしまう。


どうやらお化け屋敷の勧誘のようだ。



ちょうどお客さんの足が途絶えたのか、待っている人は誰もおらずフランケンシュタインにわけがわからないまま説明をされ懐中電灯を握らされて中に入れられた。


入るつもりなんてなかったのに圧に負けて暗闇の中、仕方なく懐中電灯の灯りだけを頼りに進んでいく。


それにしても、この壁の血とか妙にリアルだしお札とかも気味が悪いし、意外とクオリティが高いかも…。