拒絶するようなその言い方に、ぐっと押し黙る。


やっぱり小坂くんに近づくことなんて、できないのかな…。



「…空」


「…え?」


「空はこんなに無限に続いてんのに、空っぽなわけがないだろ。…あんたは自分で気づいてないだけで、無限の可能性を持ってんだよ。空っぽなんて自分で言ってんじゃねぇよ」



そこまで言うと、小坂くんはハッと我に返ったように慌てて屋上を出ていった。


人を寄せ付けなかったり、気にかけてくれたり、どの小坂くんが本当の小坂くんなのかわからない。



…わからないから、知りたいと思う。


近づきたいって思う。


私は、小坂くんのことが好きなんだ。