スミちゃんは清澄だったのか。
 清澄に本当のところを聞けないまま、僕らは夏休みを迎えることとなった。スミちゃんはほんとうに清澄だったのか。だとしたら、清澄はずっとずっと昔から僕のことを、その、好きだったということになる。
「いやいや、それは考えすぎだろ。調子に乗るのもいい加減にしろよ、深角郁」
「……何がどうしたって?」
「わっ」
 前触れなく清澄が姿を現すので、僕はギャグマンガみたいな恰好で固まってしまった。
「郁、驚きすぎ。メッセージも送ったしチャイムも鳴らしたぞ」
 気づかなかった。こういうところが僕の悪いところだ。一度何かに取り組むと他がおろそかになってしまう。
「そんで? 一人百面相して今度は何に悩んでるんだ」
「いや、なんにも! なんにもない!」
「……なんかありそう」
「なんにもないから!」
 二度目、三度目のキスをしてから、僕と清澄の距離感は徐々に近くなりつつある、気がする。
「……そういえば、郁がネズミー行くの初めてだっけ?」
 清澄はようやく僕の表情から話題を逸らしてくれる。僕はほっとした。
「まあ、うん、そうかな」
「こんなに近くに住んでてこの年までネズミー行ったことないって。まあ一周して郁らしいけどさ」
「悪口に聞こえてくるんだけど?」
「郁らしいって言ったろ」


というのも。
「え? ダブルデート?」
「違う、ダブルデート・ウィズ・デルモ。夏休みスペシャル」
 小南さんはダブルピースで僕らを迎え撃った。
「五人でネズミーに遊びに行くとも言う!」
「じゃあ最初からそう言えよ」
 清澄が呆れたように肩を片方落した。僕は面々を見回して、首をかしげた。
「その理屈でいうと僕ら五人の中にカップルがふた組いることになるけど」
 小南さんと山田のカップル。残されるのは清澄と僕と谷垣くんだ。ん?でもさっきウィズデルモって言ったな。消去法でカップルは清澄と僕か。
 清澄と僕か?
「いやわかれよ深角」
「それはないわセンセー」
「……もうノーコメントで良いか?」
 山田、小南さん、谷垣くんがそれぞれ同時にコメントする。清澄は僕の肩を抱いた。
「世間的にはカップルらしいぜ俺たち。どうする?」
「かかかかかかかかっぷ――」
「あ、センセーが壊れた」
 カップル。清澄と? 僕が?
 いや、ちょっと待ってほしい。確かに、僕は清澄の事が好きかもしれないし清澄に攫われてもいいかなって思ってるけど一応付き合ってないぞ!
 小南さんがダブルピースのままの指をちょきちょきと動かす。
「ていうかー。どこまで行ってんのふたりとも? もう告白は済んだ?」
「済んでるな」
「手は繋いだ?」
「繋いだな」
カニの手を威嚇するように向ける小南さんと、素直に答える清澄。
「お。めっちゃ攻めてるキング。じゃあキッスは――」
「わあああああああ!」
 僕は耳を塞いで叫んだ。
 清澄はそんな僕を指さして、
「ご覧の通りだ」
 と一言。途端に顔色を変えた小南さんと山田が僕を取り囲んで廊下に引っ張り押しやり、あれよあれよと運んでいく。
「どういうことですかねえセンセー! やることやってて付き合ってないってどういうことですかねえ!」
「いや、キスまで行っといて付き合ってないはねーわ! ねーわ! 俺だってまだなのに!」
「だーやまそれ自爆! やめて恥ずかしい!」
「自爆でもなんでもいいけど、」
 声を潜めながらふたりがかりで詰められ、僕は瞬きしかできない。
「どうしちゃったんだよ深角! 理屈で考えろ、キングにこんだけ尽くされてまだキングの気持ち分かんねーの? それともあの王様がイヤなのか?」
「や、いやなわけない、し……むしろ、好きだし……」
「なおのことたち悪いわ! 潔く心決めてつきあっちまえよ!」
 潔く、心決めて。いや心は決まってるんだ。多分。どちらかというと、肥大した理性の部分が邪魔してる。
 ――恋愛なんかするべきじゃない。何一つ変わりたくない。
「昔っからある僕の信条みたいなものが、ずっと邪魔してるんだ。清澄にもそれは伝わってると思う」
――だから幸せになってくれ。
 清澄はやさしい。やさしすぎる。
「……数学の問題より難しいね、恋愛って」
 山田と小南さんは顔を見合わせてしまった。
「これ、『付き合ってない』だけじゃない?」

 ――という経緯があり。
 僕と清澄をくっつけたいカップルと巻き込まれた谷垣くんの間で何らかの作戦が立てられ、明日僕らはそれを実行される予定であるわけだ。
 蛍光ピンクの付箋を定位置に戻して、僕は訊ねる。
「ネズミーって何があるんだっけ?」
「水に濡れる前提の絶叫系アトラクションとか」
「うわお」
「めちゃこわいって噂のお化け屋敷アトラクションとか」
「ええ……」
 清澄はすらすらと並べ立てる。
「世界観を楽しむためのアトラクションのほうが多いから大丈夫だろ」
「……そうかなぁ?」
 聞いた限り絶叫系とかお化け屋敷とかは『僕向き』ではなさそうなんだけど。カップルと谷垣くんが何を仕掛けてくるかはわからない。
 というか、三人が仕掛けてくることを清澄だけ知らない。
「まあ、小南の後ろを適当について歩けば楽しめるだろ」
「そうだといいけど……」
 小南さんと山田のことだ、手抜かりはないと思う。あの手この手で清澄と僕をくっつけるためのプランを練ってくるはずだ。
「ま、心配するな。お化け屋敷だとか絶叫系は避けるから」
「……うん」
 清澄は手を伸ばして、僕の髪の毛に触れる。
「……郁とデートか」
「デートっていうか、遊びに行くだけだけど」
「夢みたいだ」
 夢みたいって。って思わず突っ込もうとしたけれど、清澄が思ったより嬉しそうで、思ったより幸せそうだったから、僕は何も言えなかった。
「清澄って、僕とデートとかしたいの?」
「したいよ。手を繋いで歩いたり、当たり前に隣を歩きたい」
「……そんなの、いつだって出来るじゃん」
「違うんだよ。わかんないかな――」
 僕は清澄の手を奪うように握る。きょとんとする清澄にむかって、かっかと火照る頬を隠さずに言う。
「ほら、こう。……どう?」
 アイスブルーの瞳が見開かれる。冷たい指が絡まって、握り込まれる。泣きぼくろのある目元が笑む。
「郁と居ると、このかわいいの外に出したくないなって気持ちと、見せびらかしたい気持ちが同時に湧いてくるんだよな。なんでだろ」
「……好きだから?」
「うん、そうかも」
 清澄はそれ以上言葉にしなかった。ただ目を伏せて、僕の手をずっと握っていた。言葉にされなくても僕にはひしひしと、清澄の気持ちが伝わってきていた。どうやって受け止めていいかわからないまま。そして、僕自身の「好きかもしれない」をどう処理していいか分からないまま。
 


 天候に恵まれて、ネズミー行きの五人組は開園間近の入園口の前にたむろしていた。
 清澄は薄手の半袖パーカーの下に黒のタンクトップ、ぶかぶかのカーゴパンツとスニーカー。汗を掻くことを想定したのだろうか。悠然と立つさまがあまりに様になっているから、隣にいる読者モデル谷垣くんと相まってアイドルのお忍びにも見える。
「なぁ、テレビのロケかなんか?」
 この間抜けな台詞は山田のものだ。
「キングかっけえ……キングの心を射止めた深角って何者?」
「学年一位で教えるのが上手くてちょっとおとぼけな男子ですねー」
 今も日焼け止めを塗りたくっている小南さんが答える。
「キングのあまりある溺愛を受け止めてなおヘタれない度胸の持ち主でもあります」
「褒めてる? けなしてる?」
「両方」
 小南さんはさっぱりと切り捨てると、山田に両手を差し出した。
「だーやま氏、首筋ちゃんと塗れてる? 見て見てー」
「どーれどれ」
 恋人同士のやりとりに挟まるのも申し訳ないので、僕は山田小南コンビからは慣れ、清澄の方へ向かう。
「あ、逃げてきた」
 清澄は笑ってポケットに突っ込んでいた手を差し出した。
「なに?」
「手」
 言われるがまま手を載せると、清澄は貝殻みたいに固く僕の手を握り込んだ。手を繋ぎたかったのか。
「清澄、俺は何を見せられてんの?」
 谷垣くんのもっともなツッコミ。僕はチラリと清澄を見上げる。
「見られてるけど……」
「見せとけ。誰も気にしてないだろ」
「はー、独りもんはつらいね」
 居ないことにされた谷垣くんが苦笑する。僕は慌てたけれど、清澄は手を離すそぶりを見せない。
 開園したネズミーに入るやいなや、小南さんは山田の手を引っ張りながら真っ先に駆けだしていく。
「小南! どこ行くんだよ!」
「恐怖の館~!」
 出た。予習で聞かされてたお化け屋敷。清澄は「あのなあ」と反旗を翻す。
「苦手な奴はどうすればいいんだよ!」
「皆で行けばこわくないない!」
「郁、逃げるぞ。こいつらやる気だ」
「え? 逃げるの? なんで?」
 きょとんとする僕。繋いだままの手。清澄は僕と手元を見比べて、大人しく恐怖の館への道を歩き出した。
「どうしたの清澄」
「――……なんでもない」
 清澄の挙動がおかしくなった理由については、その直後明らかになる。
 恐怖の館の中はゴンドラで回ることになっているらしい。ちょうど五人一組で同じゴンドラに乗り込んだ僕らは、恐怖の旅へと出発することになった。
凝った化粧を施された女のマネキンがウワッと出てくると、僕の隣で小さく悲鳴が上がる。しがみつかれる腕に体重がかかって重い。
「清澄、大丈夫?」
「無理だ、もうだめだ、俺は目を閉じる」
 清澄がホラーの類いを苦手としていることは僕も初めて知った。そういえばかたくなに避けてたな、ホラー映画。ホラー系が苦手だとも思われたくなかったんだろう。にしても意外だった。
「あははは! あははは! あの首、鼻の穴光ってる! ウケる!」
「小南さんは笑いすぎだよ」
「だっておかしいんだもんあはははははは」
 むしろ小南さんのほうがこわいまである。
「小南うるさい……」
 清澄がゴーストに負けず劣らずの低い声で唸る。山田が慌てて、小南さんの口を塞ぐ。
「すいませんキング、うちのが」
仲が良いことは良いことだ。けど、それよりも清澄に思った以上のダメージが入っている事の方が気になる。
機械が脅かす声や、適度に湿って冷たい空気、暗い屋内、遠くから聞こえてくる誰かの悲鳴。鴉の鳴き声。騒がしかった小南さんが黙ると演出のそれぞれが活き活きと効果的に発揮されてきて、なるほど恐怖とはこうして演出するのだなと僕は感心する。
「郁、その、離すなよ」
 目を閉じたままの清澄が手を繋いだまま言う。両手で僕の腕をつかんだ清澄は、もたれかかるように僕に体を寄せた。
「ぜったい、絶対離すなよ」
「離しようがないよ清澄。大丈夫?」
「だいじょばない。助けて。マジで助けて」
「僕、ちゃんとここにいるから」
「いちゃついてら」
 後ろから谷垣くんが呆れたように言ったのが聞こえた。
 ゴンドラが恐怖の館を抜けるまで約五分。五分間清澄はずっと身をすくめて僕の隣で小さくなっていた。

「あーあ、キング小動物みたいになっちゃったよ。どうする小南」
 谷垣くんが言う。小さくて大人しい動物みたいになった清澄はしゃがみ、膝を抱えてうずくまっている。よほどこわかったんだろう。
「まさかキングにこんなかわいいとこ……じゃなくて、弱点があったなんて思ってもみなかった。センセーがきゃーって怖がってキングが大丈夫だよって受け止める想定だったんだけど、逆だったね」
「なんだよその想定」
 僕はツッコミを入れる。「僕は非科学的なものは信じてないから」
「そうだったこいつド理系だったわ」
 山田が思い出したように言う。そうだよ。ド理系で悪かったな。
「とりあえずこの状態のキングでも楽しめそうなところに変更するか」
 小南さんが園内マップを睨む横で、谷垣くんがにやりと笑った。
「いや、俺にいい考えがある」
 谷垣くんはさっと近くの売店へ走って行って、それからもっふもふの耳付きカチューシャを持ってもどってきた。
「はいこれ」
 有無を言わせず僕に装着されるもふもふ耳付きカチューシャ。
「これ、何の耳……?」
「ネズミー」
 キャラクターの耳を付けられた僕は、困ったように清澄以外の三人を見つめた。
「……似合わなくない?」
 しかし、清澄は違ったみたいだ。ふと顔を上げた清澄は、すっくと立ち上がるとスマホを取り出してカシャカシャやりだした。
「は? 可愛いが過ぎる」
「あ、キング元に戻った!」
「恐るべし、深角への愛の力」
「こうしてみるとキングって愉快だな」
 それぞれの感想を述べられている間にも、キメ顔の清澄と困惑顔の僕とでセルフィーなんか撮ったりしている。ひとしきり画像を確認した清澄は大きく息をついた。
「はあ、生き返った」
「それは何よりです」と谷垣くん。清澄は笑いながら、小南さんを見た。
「二度と俺にホラー系のコンテンツを見せるなよ」
あ、ちょっと怒ってるな。と僕は思う。でもそれはそうか。
小南さんも清澄の怒りに気づいたらしい。
「はーい……」
 

 次は「フラッシュスプラッシュ」という絶叫マシンだという。びしょ濡れになる事必至という前評判を調べて知っていたから、僕は簡易ポンチョを購入することにした。
「清澄は?」
「あー。いいや。適当に歩いてれば乾くだろ」
「準備はいいか! 野郎ども!」
 同じくポンチョ装備の小南さんと谷垣くん。ポンチョなしの山田が出そろった。僕もポンチョのフードをかぶって頷く。
「よろしくお願いします!」
 二列の席にカップル同士座って、僕の隣には清澄が座って、谷垣くんは一番後ろ。
 レバーが下りてきて、僕らの体を固定する。アナウンスで「濡れますのでお気を付けください」と注意されてから、ジェットコースターはスタートした。
 一度ジェットコースターに乗ってわかったことは、思ったほど絶叫系ってこわくないんだなって事だった。

「ねえ、思った百倍濡れてんだけど」
 前髪からぽたぽた滴を垂らしながら、清澄が席を下りてくる。
「え、キング着替え持ってきてないんですか?」
 山田がリュックから着替えを取り出しながら言った。「チャレンジャ―だな……」
「……言っとけ」
 僕はかばんからハンカチをとりだして清澄の頬を拭いた。
「風邪引くぞ」
「そのうち乾くだろ」
 とはいえ、濡れすぎだ。僕は汗拭き用にと持ってきた大きめのタオルをとりだして清澄の頭に被せる。わしゃわしゃと揉んでいると、すぐにタオルに水がしみてきた。
「ほんとだ、びしょびしょ」
「……郁、用意良いな」
「何が起こるか分からないと思って。持ってきて正解だったな」
 なんて会話をしていると、
「いちゃいちゃだよだーやま。これで付き合ってないって詐欺だよね」
「見ていいのかダメなのかギリ迷うやつだこれ」
「ノーコメント」
 なんて声が聞こえてきたから、僕はぱっと清澄の頭から手を離した。
「郁、このタオル借りてていい?」
「いいよ、いくらでも」
「あんがと。……へくしっ」
 清澄は小さなくしゃみをした。僕はすかさずティッシュをとりだした。



「清澄さあ」
 お昼のホットドッグを買いに行っている三人組を遠目に、僕は清澄に尋ねる。
「清澄も、ネズミー初めてなんだろ? ほんとは」
「……なんでそういうとこだけ聡いんかなお前は」
「わかるよ、そりゃあ」
 清澄はナナちゃん以外と付き合ったことがない。しかも三ヶ月しか保たなかった。だから、デートでネズミーに行ったことはなさそうだ。それに清澄自体、ネズミーが大好きというわけでもない。さらに、子供の頃から家庭が転勤族だった清澄が、家族でネズミーに行くなんてこともあまりないだろう。
 清澄はタオルで髪の毛を拭いながら、大きくため息をついた。
「はーかっこわる。超かっこわるい俺」
「なんで?」
「お前の前では完璧でいたいじゃん。いたかったの」
「……なんで?」
「何にしたってかっこいいほうがいいだろ。ネズミー初めてなのも、お化けが苦手なのも、隠しておきたかったんだよ。下調べもしてアトラクションの名前も覚えて……」
 そう言って清澄が遠くを見るから、僕は正直に答えた。
「お化けが苦手でもネズミーが初めてでも、清澄は清澄だし、かっこいいよ」
 清澄はびっくりしたように僕を見た。僕は頬を掻いた。
「ていうか、ネズミー初めてなのは僕もなんだから、おそろいでいいじゃん。だめ?」
 清澄は深々とため息をついて、それから微笑すると、手をゆっくり伸ばして、僕の前髪を撫でた。
「お前は本当にさ」
「なに?」
「かわいいよ」
 前髪を伝った指が頬を撫でて顎をくすぐる。
清澄の目が優しいので、僕もぽうっとしてしまう。
「……お二人とも。ホットドッグお持ちしました」
「あ、サンキュ」
 清澄が答える。
 ぽうっとしている間に僕の後ろには谷垣くんがいたらしい。僕は口をパクパクさせながら並べられる五つのホットドッグを見た。
「あの、……ひょっとして、見てた?」
「何にも見てませんとも。何にも」
 これは見てたパターンだ。みごと撃沈する僕を見て山田と小南さんが笑っている。
「もう付き合っちゃえば良いのに」
「ほんとだよ」

 その一歩が踏み出せたら、どれだけいいか。僕は清澄をチラリと見る。

 清澄はなにも言わず、濡れたタンクトップを乾かすように襟元をぱたぱたやっていた。そしてくしゃみをひとつ。
「くっしゅん」
「大丈夫か? 寒い?」
「だいじょぶ。……それよりメシ食おうぜ」
 清澄の一言で、僕らは一斉に手を合わせた。
「いただきます」


 その日はずっと楽しくて、ダブルデート(?)という当初の目的も忘れるくらい遊んだ。帰る頃にはくたくたで、帰りの電車ではちょっとうとうとしてしまった。すでに小南さんは山田の肩で眠っている。
清澄が「よりかかれ」と言うから、僕はそっと清澄の肩に頭を預けた。僕の頭にすり寄せられる頬の重さを感じたとき、ずっと置き所なくさまよっていた僕の意識がストンと眠気の中に押し込まれた。
 これが「安心」か、と眠りに落ちる寸前に考えた。