泣き虫だった私をいつも守ってくれたのは、幼なじみの彼でした。

救いの手を差し伸べてくれるきみが
バカなことで笑かせてくれるきみが
今日も心から愛おしくて
何よりも尊かった。


空よりも遠い距離でも
心はいつだって通じ合っているから怖いものなんてないだろう
そう笑って言ってくれたきみが
明日も隣にいてくれることを願っていたんだ。

私のヒーロー。
それは、戦隊ヒーローごっこでも、なんでもなくて。
これは、私のたった一人の英雄の話。


愛しているとか
ずっと好きだったとか
永遠の愛なんかよりも
確実にずっとそばにあるものがいい

このセリフ、きみは嫌いだったね。

限りのあるものじゃなくて
無限に続く道のような
終わりの見えない道を
これからもきみと歩んでいくと思っていた。

だけどきみは独りで行ってしまったんだ。
終わりの見えない道に、私だけを残して。

きみは独り――

私のヒーローは、今でも心の中で生き続けている。

あの日々は、戦隊ヒーローごっこでもなんでもなくて
これは、私のたった一人の英雄の話。

告げられた余命よりも長く生きたきみは
誰よりも強い存在だったよ。

苦しかったこと、辛かったことも、あったはずなのに

弱みを一つも見せなかったところ。

今思うと、本当に
きみは私のヒーローでした。

誰もが認める強いヒーローでした。

ありがとう。