「幸、幸、起きて」
耳元で誰かが私を呼んでいる。
それも、もの凄くとても近いところで…
幸は、時計を見てみた。
え?まだ朝の6時にもなってないじゃん。
「幸、起きて~」
「誰?」
幸は、目を閉じたまま寝ぼけた声で呼びかけた。
辺りは静けさが漂っている。
幸は気のせいだと思い、また眠りにつこうとした。
「福だよ、久しぶり…」
うとうとしている幸の頭の中はパニックになる。
「え、福?」
福は、私の双子の妹、ずっと夢でもいいから会いたいと思ってた。
あの日以来、ずっと…
「幸、会いたかったよ、でも、驚かないで…
これは夢じゃないの…
信じられないかもしれないけど、福は神様にお願いして幸の元へ帰って来たの」