五年前、千斗星は病院内の学校に転校してきた。その時の余命は、3年だった。二年も、多く生きたのだ。七星は、入退院の繰り返しで治る見込みがあった。千斗星が余命を知って、正気を保っていられたのは他でもない七星のおかげだった。お互い二十歳になってお酒を飲もうと約束して、入院生活を過ごしていた。七星が退院して、入院するまでの間七星がいない病院は千斗星にとって苦痛でしかなかった。しかし、嬉しくもあった。おいていかれる、そんな気持ちもあっただろう。嫉妬もあったに違いない。千斗星が、病院から出ることはないのだから。